さとう動物病院
 長野県千曲市
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猫の歯肉腫(エプーリス)
 患者さんは5歳の雄猫(去勢済)です。半年ほど前から下顎の犬歯付近に腫瘤が形成されているのに気がつきました。当初、非常に小さかったのですが、最近大きくなってきたため(写真上左)、外科的に切除することにしました。手術は半導体レーザーメスを使用し、出血を抑えながら慎重に切除しました(写真上右)。術後の経過は良好で、2週間後の診察で傷口はすっかり治っていました。
 切除した腫瘤(写真下左)の病理組織学的検査を実施したところ、線維芽細胞と毛細血管に富んだ歯肉腫(エプーリス)と診断されました(写真下右)。歯肉腫は真性の腫瘍ではなく、歯肉にできるポリープで、再発や転移の心配はほとんどありません。口腔内には悪性の扁平上皮癌や悪性黒色腫などができやすいので、要注意です。
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