さとう動物病院
 長野県 千曲市
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雌猫の膀胱結石
 患者さんは5歳の雌猫です。体重は2.96kg。1年以上前に血尿があり、尿石症と診断しました。その際、療法食も含め尿石症に配慮されたフードを3種類ほど用意しましたが、残念ながら食べてくれず、その後も血尿は続いていたとのことです。今回、不妊手術のために受診されましたが、レントゲン検査で膀胱内に結石が確認され、膀胱結石と診断しました(写真左)。
 全身麻酔を施し、不妊手術を実施後、膀胱を切開し結石を摘出しました(写真右上)。結石を摘出後、膀胱を生理食塩水で丁寧に洗浄しました。手術翌日の尿検査で尿中にストロバイト結石が検出されました(写真右下)。手術後も血尿は続いていましたが、2日間入院し療法食を給与したところ、退院時には血尿はほとんどなくなりました。
 このタイプの尿石症は、尿のpHを下げる療法食を給与することにより、予防することが出来ます。
左上:レントゲン検査で、膀胱内に結石が確認されました(矢印先端部)。

右上:膀胱内から摘出された結石。

右下:尿検査で検出された、ストロバイト結石の顕微鏡写真。 
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