長野県千曲市
さとう動物病院
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保護されたチョウゲンボウ
 平成23年8月19日の午後、千曲市内の方が、庭先にうずくまって飛べなくなったチョウゲンボウを保護し来院されました。怪我をしているとのことでしたが、胸部翼下の羽毛にカエルが1匹付着していただけで、外傷はありませんでした。衰弱が懸念され、給餌を試みましたが、食べてくれません。翌日の朝、エネルギー源となるブドウ糖液を強制的に給与し、放鳥を試みました。私の手から軽やかに舞い上がり、1時間ほど、車の屋根に留まっていました。飛べなければ再度保護し、強制給餌を考えていましたが、幸い、大きく羽ばたいて飛んでゆきました。元気に生き延びてくれることを祈るのみです。
 チョウゲンボウはハヤブサの仲間で、鳩ほどの大きさです。中野市の十三崖(じゅうさんがけ)が繁殖地として有名で、国の天然記念物にも指定されています。間近に見ることができたのは今回が初めてですが、とても精悍で美しい鳥です。まだ若い鳥と思われましたので、千曲市近隣でも繁殖しているのでしょう。
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