さとう動物病院
   長野県 千曲市
 TEL(026)272-6003
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ヘビの咬傷による顔面腫大
 患者さんは5歳のアイリッシュ・セッター(雌)です。早朝7時頃、森の中を散歩中、蜂に刺されたようだとのことで受診されました。来院されたのは午後5時頃ですが、午前は外出していたためいつ頃から症状が出ていたかは不明です。腫大の程度がかなり高度であったことと、左上顎の皮膚にヘビに咬まれたと思われる傷があり出血していたことから、ヘビの咬傷による顔面腫大と診断しました。
 直ちに抗炎症剤と抗生物質を注射しました。症状が重かったので、翌日の午前にも来て頂き、同様の処置を行いました。翌日には腫れはいくぶん治まっており、抗炎症剤と抗生物質の錠剤を6日分処方しました。処方した錠剤の投与が終わった頃には、ほぼ完全に回復しました。
 犬はヘビ毒にはかなり抵抗すると言われていますが、処置が遅れると壊死が起こり、皮膚や皮下組織、筋肉が溶けてしまうこともあります。今回は比較的早めに処置を行うことができ、組織の壊死を招くことがなく、すみやかに回復しました。
赤丸内に、ヘビに咬まれたと思われる傷があり、出血していました。  顔面だけでなく、下顎部もこのように著しく腫大していました。 
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